みさちのにっきちょう

ハイパムフィクサーというバンドのベースの人がどーでもいいことを書いています。Twitter@misachi_bass

梅雨がきた

ただ、もう一度だけ、会いたかった。そう思い続けて一年が経とうとしている。

 

人の気持ちなんて分かるわけないんだから、どんなに思いをめぐらせたって意味がないのに、ずっと同じことを考えていた。なぜ、ずっと嘘をついていたのだろう。なぜ、ずっと本当のことを言わなかったのだろう。たぶん言えなかったのだろうし、わたしも聞かなかったし、なにも気が付かなかったし、ね。本当のことが聞きたかったかといえば、それは分からなくて、最後まで嘘をついてくれていたのは、優しさではあるのかもしれないと、今は思う。そもそも嘘をついている時点で優しいのかなんて分からないけれどね。どうせ嘘をつくなら上手について欲しいし、 最後まで嘘を突き通して欲しい。その点ではパーフェクトだ。その点では。

 

ひとつだけ、どうしようもなく後悔していることがある。最後に会った日、いつもなら「またね」って別れるのに、なぜかわたしは「さよなら」って言ってしまったんだ。なぜ、さよならなんて言ってしまったんだろう。なんとなく、もう会わない方がいい気がしたのかもしれないし、もうこれが最後だと勘づいていたのかもしれない。さよならって言ってから、なんだかわたしはとてつもなく酷いことを言ってしまったのではないかと思った。あのとき、またね、って別れればよかった。どうして、さよならなんて、言ってしまったんだろう。どうしてだろう。ずっと、あの日のことを考えている。あの扉を閉めた瞬間のこと、すれ違った人の事、帰り道の横断歩道のこと、何回も何回も思い出す。もう、どうしようもないのに。

 

わたしはずっと、叶わないことばかり、話していたのかもしれない。もしかしたら、とても残酷なことをしていたのかもしれない。だって、なにも知らなかったんだ。なにひとつ、知らなかった。すべては物凄いスピードで転げ落ちて、わたしが思うよりずっと早く、恐怖は現実になった。わたしは逃げ出してしまった。もう見ていられなかったし、傷ついたし、悲しかった。どうすれば良かったのだろう。寂しかったのだろうか。わたしは、ひとりで寂しかった。彼女は泣いてた。目を真っ赤にして泣いていた。わたしはどうすればいいんだろう。どうしようもない。全部、どうしようもなさすぎて、喉が詰まる。

 

ほんとにわたしはばかなにんげんだ。

 

おわり。